あらすじ・概要

五歳で両親を亡くした『僕』。
小学生の時、教育実習生から聞いた「母校では大切なひとの幽霊に会える」という話を頼りに、その高校へ進学する。両親に会いたかったのだ。
そして、高校で出会った綾乃先輩に恋をするも、彼女には文武両道でイケメンな恋人・敦也先輩がいた。
だが、敦也先輩は不慮の事故で亡くなってしまう。
果たして綾乃先輩は「大切なひとの幽霊に会える」という話を知っているのだろうか。
きっと彼女に知らせるべきなんだろう。だけど、『僕』の願いは…。

話す骨格標本、プールで泳ぐ女生徒の足を引っ張る『田中さん』、人魚が棲むと言われている桜の池、時が止まる階段室、自習室に響く泣き声――
とある高校の七不思議にまつわる、痛くて切ない青春ストーリー。