書誌情報
集英社オレンジ文庫
月冠の使者転生者、革命家と出逢う
著者
あらすじ・概要
女神カルギリアスに創造されたとされる島、灰の国(パイオン)。そこで稀に生まれる不思議な力を持つ者は『祝福持ち』と呼ばれ、中でも特に強大な力の者は女神の使者として教会に丁重に庇護される。その見返りに、祝福の力を行使して国を豊かにするのが習わしだった。
しかし、二十年前に起きた内乱が女神の怒りを買い、島は『壁』によって二つに分断され久しかった。特に黒の国(マヴロ)は内乱以降使者が降臨せず、国民は貧しさに喘ぐ日々。黒の国で肉体労働をして暮らす青年、レ・ジーンは、幼い頃から祝福の力が使えたが、教会には頼らず仲間と共につましくも自由な暮らしを送っていた。だが壁の向こう側の白の国(アスプロ)からやって来たルーシャという青年と出会ったことで、ジーンの運命は国を、世界をも巻き込み動き出す──。