書誌情報
集英社新書
日本型組織のドミノ崩壊はなぜ始まったか
著者
あらすじ・概要
旧ジャニーズ事務所の性加害事件や、ダイハツ、ビッグモーター、三菱電機、東芝などの企業不祥事、自民党の裏金問題、宝塚、大相撲のパワハラ、日大アメフト部の解散、そしてフジテレビ…、近年、日本の名だたる組織が次々と崩壊の危機に直面した。
そこには共通点がある。「目的集団」であるはずの組織が、日本の場合は同時に「共同体」でもあったことだ。
この日本型組織はなぜ今、一斉におかしくなってしまったのか? 日本の組織を改善させる方法はあるのか?
組織論研究の第一人者が崩壊の原因を分析し、現代に合った組織「新生」の方法を提言する。
はじめに
第1章 二〇二三年 崩れ始めた支配構造
<絶対君主型> ジャニーズ、ビッグモーター…
<官僚制型> ダイハツ、三菱電機、東芝、自民党派閥…
<伝統墨守型> 宝塚、大相撲…
「事件」は共同体で起きる!
第2章 共同体が「もの言わぬ集団」に
かつては模範的だった日本型組織
ぶら下がり始めたメンバー/地獄への道
第3章 身近な組織に迫る危機
身近な組織ほど危険/「ホワイト離職」は崩壊の予兆?
PTA、町内会は最後の聖域/学校や家庭は大丈夫か?
第4章 組織の「再生」より「新生」を
デジタル化が変える組織のカタチ/「個立」する時代
「共同体」から「コミュニティ」へ
おわりに
太田肇(おおた はじめ)
経済学博士。同志社大学政策学部教授。組織論・日本人論の第一人者として、著作は約40冊、メディア出演や講演など幅広く活躍している。
著書に『「自営型」で働く時代─ジョブ型雇用はもう古い!』『何もしないほうが得な日本 社会に広がる「消極的利己主義」の構造』『「ネコ型」人間の時代 直感こそAIに勝る』『同調圧力の正体』『「承認欲求」の呪縛』など。