書誌情報
集英社文庫(日本)
さいはての家
著者
あらすじ・概要
松井玲奈さん推薦!
「家」はいつもそこにあり、なにも言わず受け入れてくれる
駆け落ち、逃亡、雲隠れ。訳アリの人々が住まう「家」を巡る連作短編集。
郊外に建つ古い借家。植物が鬱蒼と生い茂るこの家には、人生に行き詰まり、逃げてきた人ばかりが住み着く。年上の常連客との不倫の果て、駆け落ちした飲み屋の雇われママ。信者の死体を遺棄した罪で、公安に追われる新興宗教の元教祖。——安息を手に入れたはずの住人たちはやがて、奥底に沈む自身の心の澱を覗き込むことになる。傷ついた人々が、再び自分の足で歩きだすまでを描く連作短編集。