書誌情報
集英社文庫(日本)
傷痕老犬シリーズ I
著者
あらすじ・概要
高樹良文・13歳、躍動と閃光。
「高樹警部と違って、うちの高木はハードボイルドというより、半熟卵(ハーフボイルド)かな?(笑)」
『名探偵コナン』青山剛昌氏賞賛!!
「北方謙三の愛読者なら、これは絶対に抜かすことのできぬ作品である」
佐々木譲氏感服!!
終戦直後。焼け跡を疾駆する影があった。良文と幸太。ともに13歳。浮浪児狩りにあい、収容されていた施設から逃走する影だった。食うや食わずの生活。盗んだ洋酒や煙草を闇市で売りさばいて命を繫ぐ。多くを大人に搾取されながら。望まぬ早熟。仲間の裏切り。闇。魂を毀されるような暴力を見せつけられ、良文の中に獣が生まれた。老いぼれ犬と呼ばれた高樹良文刑事の眩い刹那を描くシリーズ第一弾。