書誌情報
集英社新書
サークル有害論 なぜ小集団は毒されるのか
著者
あらすじ・概要
読書会、勉強会、NPO、趣味の集い……あなたのコミュニティは大丈夫?
一人ひとりは心優しい人間だとしても、全てのメンバーが互いをよく知っている小規模で親密な集いには、親密でよく通じ合っているが故に発生してしまう「毒」がある。
その集いは人々の間のミクロな違い、その隙間に巣くうコミュニケーションによって「有害な小集団」と化し、わたしたちを日々毒す。
本書はロシアに由来する小集団「サークル」を、小林多喜二からサークルクラッシャーまであらゆる切り口で再考し、開かれのなかの閉ざされ、閉ざされのなかの開かれという逆説を原理的に問いながら、集団性の解毒法を提示する。
◆目次◆
第一章 男女の数は同数に?
第二章 男たちの解毒史
第三章 政治と文学とサークル――人文主義の暗がり(1)
第四章 『サークル村』の周辺――人文主義の暗がり(2)
第五章 鶴見俊輔のサークルイズム
第六章 閉ざされること、開かれること
第七章 プラグマティズムと共同体の問題
第八章 現代の種の論理
終 章 楕円のほうへ