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集英社文庫
バッティングピッチャー 背番号三桁のエースたち
著者
あらすじ・概要
バッティングピッチャー。決して試合に出ない、打撃練習専門の投手のことだ。打撃投手とも呼ばれ、その多くは三桁の背番号を背負う。王貞治、長嶋茂雄、落合博満、イチロー、松井秀喜……天才バッターたちは、練習で専属の打撃投手に投げさせた。そして、試合では燦然と輝く記録を残した。今の球界の盛り上がりは、彼らの存在なくしてありえない! 国民的スポーツの裏方に迫るノンフィクション。
はじめに
第一章 日本プロ野球史上に残る大打者に投げる
松井秀喜の恋人――読売ジャイアンツ 北野明仁
番長・清原和博の恋人――元読売ジャイアンツ 田子譲治
イチローの恋人――元オリックス・ブルーウェーブ 奥村幸治
天才・前田智徳に投げる五四歳の打撃投手――広島東洋カープ 井上卓也
第二章 スター選手だったバッピ
イチローキラーだった新人王――福岡ソフトバンクホークス 渡辺秀一
打撃投手から現役復帰、そしてプロ初勝利――中日ドラゴンズ 西清孝
楽天・山崎武司の恋人は元パ・リーグ新人王――元西武ライオンズ 杉山賢人
清原との乱闘もあった豪傑中継ぎエース――中日ドラゴンズ 平沼定晴
第三章 投げるのはつらいよ
イップスと戦った打撃投手――横浜ベイスターズ 入来祐作
やはり辛かった ある元打撃投手の告白
第四章 孤高の三冠王落合博満の恋人
ロッテオリオンズ時代――元千葉ロッテマリーンズ 立野清広
中日ドラゴンズ時代――元中日ドラゴンズ 渡部司
巨人時代――元読売ジャイアンツ 岡部憲章
第五章 熟練の技術、プライド
極意は「一、二、三、ぴゅっ」――オリックス・バファローズ 宮田典計
荒くれ外国人に投げた男――元ダイエー、中日 坂田和隆
俺はプライドと意地で投げてきた――元ダイエー、中日 松浦正
第六章 打撃投手はいつ生まれたか
第七章 打撃投手は“天職” 読売ジャイアンツ 白井正勝
第八章 打撃投手から見たONの素顔
おわりに 組織人として優れた打撃投手
文庫版あとがき 打撃投手から見た「平成野球絵巻」
主要参考文献