書誌情報
集英社文庫
教室に並んだ背表紙
著者
あらすじ・概要
図書委員のあおいは、苦手な同級生を図書室で見かけた。本に興味がないはずの彼女が、毎日来るのはなぜだろうと疑問を抱いて(その背に指を伸ばして)。将来に希望が持てない、図書委員の凜奈。ある日、本に挟まった古い手紙を見つける。そこには「未来のわたしは、夢を叶えることができていますか?」と書かれていて(しおりを滲ませて、めくる先)。中学校の図書室を舞台に、ままならない思春期の友人関係や未来への漠然とした不安、揺れる心模様を繊細に描く、全6編の連作短編集。
その背に指を伸ばして
しおりを滲ませて、めくる先
やさしいわたしの綴りかた
花布の咲くころ
煌めきのしずくをかぶせる
教室に並んだ背表紙