書誌情報
集英社文庫
命とられるわけじゃない
著者
あらすじ・概要
父、愛猫に続いて、確執の深かった母を亡くした著者。その母の葬儀で、1匹の猫と出会う。小さなその猫が、止まっていた時間をふたたび動かし……。「譲れないことも、許せないことも、人生に一つか二つあれば充分」「どれほどしんどく思えても、生きてゆく途上で起こるたいていのことは、そう――とりあえず、〈命とられるわけじゃない〉のだ」など、経験からつむぎだされた優しい箴言も随所に。今がしんどい人、老いゆく心身に向き合う人、大切なものを失った人、親との関係に悩む人、そして猫を愛するすべての人に贈る1冊。愛らしい猫たちや美しい軽井沢の写真を、カラー口絵と本文にたっぷり収録!
はじめに
1 雪も桜も舞い落ちて
2 別れが出会いを連れてくる
3 偶然という名の
4 人の子のかわりでなく
5 愛を注ぐ器
おわりに ――銀次の言いぶん
本書に登場した猫たち