書誌情報
集英社文庫
竣介ノ線
著者
あらすじ・概要
画家、松本竣介。30代で早世し寡作ではあったが、遺した作品は特別な存在感を放つ。聴覚を失った少年期、しかし、彼には線があり、色があった。兄の導きで上京、画家を志し、多くの仲間と出会った青春期。そしてある女性との運命的な出会い…。作家生活30年超、円熟期を迎えた鳴海章が松本竣介と出会い、彼の生涯を追いながら、評伝ではなく小説として書くことで、彼を通して創作の意義、それで行きていくことの意味と正面から向き合った意欲作は、執筆者自身、ひいては全創作者の物語へと昇華する。
序章 ソフト帽の巨人
第一章 心の色
第二章 東京
第三章 画家になる
第四章 綜合工房
第五章 俊介ノ線
第六章 美しい夜
終章 天につづく道