書誌情報

集英社文庫

侍たちの沃野 大久保利通最後の夢

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著者

著:植松三十里

あらすじ・概要

明治10年、内務卿大久保利通は、猪苗代湖の水を郡山へ流す安積疏水事業を提案。没落士族救済のため、荒地を肥沃な農地として拓くという。大久保は大分出身の南一郎平を抜擢して責任者にするが、奥羽山脈の硬い岩盤を貫く難工事の上に、癖のある男たちが次々と登場して紛糾。さらに大久保暗殺事件が起こる。南は御雇外国人で土木の専門家、オランダ人のファン・ドールンと協力し、工事を進めようとする。さらにフランスで学んだ若い日本人技術者の知恵を取り入れ、不可能と思われた安積疏水事業を成功に導く。巨額の国家予算を投入した日本初の大土木事業を描く歴史小説。

序章 真珠湾から三年
第一章 安積原野へ
第二章 それぞれの峠
第三章 ヤアヤア一揆
第四章 武断派の覚悟
第五章 待ちわびた起工式
第六章 竜神の潜む沼
第七章 涼やかな水音
結章 よみがえる日々