書誌情報
集英社文庫
沖縄戦いまだ終わらず
著者
あらすじ・概要
戦後70年の沈黙を破って、孤児たちが“あの夏”の辛く哀しい記憶を語り始めた。だが、オスプレイ、米軍基地、集団レイプ……沖縄の現状はあの頃と変わっていない。沖縄の叫びはなぜ本土に届かないのか。『僕の島は戦場だった』を改題し、米軍普天間基地の辺野古移設問題が争点だった2014年県知事選挙の原稿を加え、今なお続く“沖縄戦”に迫る。現代日本の歪みを暴く渾身のルポルタージュ。
文庫版のための短いまえがき
序
第一章 「援護法」という欺ぎ瞞まん(靖国問題と戦争孤児
沖縄戦の心象風景
犠牲者が戦闘参加者に
軍用地料と遺族年金
ヤマトンチュの怒り
対馬つしま丸まる事件の生存者
六五年ぶりの慰霊祭
沖縄と天皇の複雑な関係)
第二章 孤児たちの沖縄戦(難航した孤児たちへの取材
「集団自決」で家族を失う
いまも弟を捜して
祖母の腕を斬きり落とす
いまそこにある沖縄戦の傷跡
水だと思って飲んだ血
晩発性PTSD)
第三章 「幽霊は私の友だち」(『沖縄戦新聞』の衝撃
「母親を手にかけ号泣」
「戦艦大和」撃沈
「お前たち人間か」
和平工作より「国体護持」を優先
伯お母ばと二人で三八年間
創価学会員になった戦争孤児
頭に包帯を巻いた少女の消息
孤児の世話をした元「ひめゆり」
子どもたちは夜になるとしくしく泣いた
足手まといの兵隊は殺す)
第四章 那覇市長の怒り(神から選ばれし子どもたち
ウルトラマンとニライカナイ
沖縄戦と心の傷
一〇キロ爆弾を担いで敵戦車に体当たり
戦争の爪つめ痕あとと世代間伝達
沖縄県対米請求権事業協会とは
「オールジャパン」対「オール沖縄」
祖父も叔お母ばも沖縄戦で死んだ
沖縄は日本の植民地か?)
第五章 「集団自決」の真実(「集団自決」の島
生き残った少年
出生地は尖閣諸島
「母親は号泣していました」
息もできない話
太陽の子
逝きし世の面影)
第六章 沖縄の民意はなぜ日本に届かないのか(琉球独立論とスコットランド独立運動の共通点
翁長攻撃の怪文書の資金源は?
キャロライン・ケネディ駐日米大使を呼ぶ計画もあった
「翁長は信用できない、仲井眞は恩義を知らない」
仲井眞に投票した集団自決の生存者
本当の困難に直面するのは知事選後
変わる沖縄、変わらぬ日本)
主要参考文献