書誌情報
集英社文芸単行本
愚者の階梯
著者
あらすじ・概要
「勧進帳は不敬である!」
昭和十年、東京。満州国皇帝溥儀が来日し、亀鶴興行は奉迎式典で歌舞伎の名作「勧進帳」を上演。
無事成功するが、台詞が不敬にあたると国粋主義者が糾弾。
脅迫状が殺到した直後、亀鶴興行関係者が舞台装置に首を吊った姿で発見――。
江戸歌舞伎狂言作者の末裔、桜木治郎が大いなる謎に挑む、驚嘆の“劇場×時代ミステリー”!
あの戦争へ、日本が最後の舵を切った時代を彫刻する渾身作。
『壺中の回廊』、渡辺淳一文学賞受賞『芙蓉の干城』に続く、昭和三部作完結!