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子どもを森へ帰せ 「森のようちえん」だけが、AIに置き換えられない人間を育てる

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あらすじ・概要

いま「森のようちえん」という幼児教育のスタイルが、世界的に注目されています。いわゆる野外保育であり、子どもたちは大人の指示にただ従うのではなく、自然環境に誘われるままに自由に動き回ります。それには日本の里山の環境も、じつにフィットするのです。本書は、社会学者の宮台真司さんと、教育ジャーナリストのおおたとしまささんによる師弟対談をもとに、葭田昭子氏、坂田昌子氏、関山隆一氏らユニークな実践者も参加しながら、「森のようちえん」の可能性を追究していきます。

はじめに
第1章 なぜいま「森のようちえん」なのか? 宮台真司×おおたとしまさ
「森のようちえん」とは何か
ピュシスとロゴス
センス・オブ・ワンダー
宮台真司が推す理由
失われた身体性・感受性を取り戻す
子どもを言葉と法と損得計算に閉じ込めるな
日本に「世間」があった頃
「同じ世界」に入るということ
クソ社会の洗脳から子どもを奪還する
コントロールではなくフュージョン
目をじっと見るだけで「言外」が露出する
テクノロジーと新しい権威主義
「社会の外」に出られる者は誰か
社会の逆戻りは可能か
言葉の外でつながる営みを
文明化と高文化化がうみだしたもの
処方箋としてのアニミズム
僕らの劣化は「森のようちえん」で回復する
人が力を失うとき、力を与えられる人になれ
第2章 「森のようちえん」実践者との対話 宮台真司×おおたとしまさ×葭田昭子×坂田昌子
4人の関係性
ECHICAをなぜつくったか
ただのノスタルジーではない
キーワードは「共同身体性」
性愛から退却する学生たち
それはよい「社会化」か?
言葉よりも共同身体性を
祝祭と性愛の意味
子どもが見せたいもの、見せてはいけないもの
本物の祝祭と恋愛は「社会の外」だから命がけ
信じて待つ保育、並んで待つ保育
鬼は外から来るのではなく、わたしたちの中にいる
恐怖と向き合うこと
ソレか、汝か?
子どもを親から奪還せよ
汎システム化する社会の中で
日本における「空気の支配」
なぜ恋愛・性愛がつまらなく感じるのか
お金で買われる「体験」
「弱者は法より掟」の崩壊
『かえるくん、東京を救う』と『すずめの戸締まり』
「保守」とは何か
秩父から考える
共同体の基本は有機的連帯
「森のようちえん」卒園後の子どもはどうなる?
お母さんも変わるチャンスがある
「森のようちえん」は都会でも可能か?
「昭和」をどう捉えるべきか?
ドイツと日本を比較する
劣化する大人たちに言葉は響くか?
第3章 「森のようちえん」実践者との対話 宮台真司×おおたとしまさ×関山隆一
世界はそもそも出鱈目である
社会課題への打ち手としての「森のようちえん」
「力」とは何か
「社会という荒野を仲間と生きる」戦略
なぜ横浜を活動場所に選んだのか
危険回避ゆえに訪れる危険
日本で「森のようちえん」を実践するアドバンテージ
ピュシスの歌を聴く力
おわりに