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集英社新書
赤ちゃんと脳科学
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あらすじ・概要
「天才」に育てるより、「幸せ」な人間に育てたい!胎教、早期教育は有効か?三歳児神話の呪縛?赤ちゃん学の第一人者が、最新の脳科学の物見から、赤ちゃんとの上手なつき合い方を説く。
極端な育児観をもつ親が増えている。赤ちゃんが集中しているからと一日七時間もテレビを見せる、手当たりしだいに育児教室に通わせる、赤ちゃんが思いどおりにならないからと自信喪失する。これらの行き過ぎた現象の背景には、二〇世紀的な右肩上がりの成長、発達観があるのではないか。「子どもの成功」にこだわりすぎることで、子どもからの自然な成長のメッセージを無視しているのではないか。
本書では、脳科学、発達行動学を専門とする小児科医が、親を駆りたてる早期教育、臨界期等の"科学的根拠"をもう一度科学的に検証しなおすことで、「普通の育児」こそが今まさに重要であると説く。新しい「赤ちゃん学」の誕生である。
[著者情報]
小西 行郎(こにし ゆくお)
一九四七年香川県生まれ。京都大学医学部卒業。東京女子医科大学教授。日本乳児行動発達研究会、日本赤ちゃん学会事務局長。九〇年にオランダ・フローニンゲン大学に留学、帰国後、脳科学、発達行動学の立場から小児科学に新風を吹き込む。著書に『これで安心0歳からの育児』(法研)、共著に『赤ちゃんの認識世界』(ミネルヴァ書房)など。