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集英社オレンジ文庫
フロイトの想察―新條アタルの動機解析―
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著者
あらすじ・概要
風変わりな天才心理学者×堅物刑事の動機解析ミステリ!
『その事件は閑静な住宅街で起こった。
砂川晋作、若菜夫妻は──殺された。しあわせな家族を襲った悲劇。
……犯人は、砂川夫妻の物静かな息子・悟(14)だという』
事件に微かな違和感を覚えた、刑事・道筋(みちすじ)は「新條心理研究所」の門を叩く。そこには優美で不敵な笑みをたたえた新條アタルの姿があった。
「で、なにが聞きたい?」「俺の担当していた事件のことだ」
「いや待てよ。君は今、担当していた事件と言ったな?」「気付いたか」俺は嘆息した。
解決した事件を、秘密裏に天才心理学者の元に持ち込む刑事。まるで心の底を撫でるように、やがて事件の深部に近づいていく心理学者。解決したはずの砂川夫妻殺人事件に隠された、驚くべき真実とは!?
「──人は想像より不完全で不合理な存在なんだよ」「最悪だな」
「最高じゃないか」
天才で、変人で、尊い!? 新條教授が、ままならない人の心を追う──