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集英社新書
日本人の魂の原郷 沖縄久高島
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あらすじ・概要
池澤 夏樹氏絶賛!「日本の根は沖縄にある。沖縄の根は久高島にある。僕はこの本を百回読むだろう。これは新書ではない。古典だ」
沖縄本島の東の海上に浮かぶ小さな島-久高島に、琉球王朝よりはるか昔、古代人の心情から生まれ、「母神」を守護神とみる祭祀の形があった。それは、ノロをはじめとする女性神職者たちによって担われ、今日まで継承されてきている。十二年に一度の大祭「イザイホー」、海の神が鎮まる海岸で豊漁を祈り草束を振るう神女や、海の彼方にある魂の原郷ニラーハラーの神となって登場する神女の威厳に満ちた姿が、かずかずの祭祀を彩っている。三十年近くも琉球弧の祭祀を追いつづけてきた著者が、久高島祭祀の多層なシーンをカメラとペンで記録した。三十余枚の写真とともに、古代人の鎮魂のありようを伝える貴重な一冊。
[著者情報]
比嘉 康雄(ひが やすお)
一九三八年フィリピン生まれ。敗戦後沖縄に引き揚げる。嘉手納警察署に十年勤務後、米軍機墜落事故を転機に退職。東京写真専門学校に学ぶかたわら写真活動に入る。『おんな・神・まつり』で太陽賞、『神々の古層』(ニライ社)で小泉八雲賞、風土研究章、日本写真協会年度賞を受賞。他の著作に『神々の原郷 久高島』(第一書房)『神々の島』(共著・谷川健一 平凡社)など。