書誌情報
集英社文庫(日本)
土に贖う
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あらすじ・概要
本源的な生命力を蘇らせる小説──松井今朝子氏
自然への畏怖と根源的な命の姿を描く第39回新田次郎文学賞受賞作。
明治30年代札幌。蚕種所の娘ヒトエは、使用人たちと桑の葉を摘む日々。だが、養蚕農家が増え過ぎて……「蛹の家」。江別のレンガ工場の頭目・佐川。過酷な労働環境で年老いた部下が斃れ……「土に贖う」。ミンク養殖、ハッカ栽培、羽毛採取、蹄鉄屋など、可能性だけに賭けて消えていった男たち。道内に興り衰退した産業を悼みながら、生きる意味を冷徹に問う表題作他6編。圧巻の第39回新田次郎文学賞受賞作。