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著者

著者:いとう せいこう

あらすじ・概要

「皆さん。こんなおかしな小説はありはしません。信じて下さい」
2036年の■■。

「練られた筋書きだの、生活の機微を活写した虚構だの、人間のありようを深く追求するだの、そんなことの一切が嘘八百だということを、わたしは平易な随筆でもってあきらかに示したい。それが敗戦国の人間の、当然の責務だと考えるからであります」

獄中で書いた随筆は、政府が発布した「小説禁止令」を礼讃する内容になるはずだった。しかし、当局がそこに見つけたのは、あるはずのない作品名だった……。
いとうせいこうの最新長編小説。