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評論
ちばあきおを憶えていますか昭和と漫画と千葉家の物語
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著者
あらすじ・概要
ちばてつや
「あきおがいなくなって、わたしのその後の人生は本当に寂しくなった。
(中略)
父・正彌をはじめ千葉家の人間は皆、個性的だ。だから、なおさら、あきおが欠けたあとは「1色足りない虹」のように思えてならない」(本書より)
ひたむきで明朗な少年たちを主人公に、「魔球」中心だった野球漫画に新たな境地を開いた『キャプテン』『プレイボール』で知られる漫画家ちばあきお。
長兄・徹彌(ちばてつや)を筆頭として、
次男・研作(ちばてつやプロダクションマネージャー)、
三男・亜喜生(ちばあきお)、
四男・樹之(原作家・七三太朗)と、
千葉家の四人の兄弟はみな漫画に関わり、日本の漫画史に燦然と輝く実績を残した一家である。
あきおは1984年に惜しくも亡くなったが、代表作の『キャプテン』の続編『キャプテン2』(コージィ城倉・作)が描き継がれ大ヒットしている。
なぜ連載開始から50年経った今も、多くの読者に愛されるのだろうか。
そしてあきおは、どんな思いを込めて、それらの作品を描いていたのだろうか。
ちばあきおの長男である著者が、漫画原作者の武論尊、漫画家の里中満智子、江口寿史、高橋広、コージィ城倉、担当編集者、
そしてちばてつやを始めとする千葉家の人々など、関係者へのインタビューを通して、在りし日の父、そして日本の漫画史をも描き出すノンフィクション。
<目次>
はじめに
第1章 1943〜58年
満州時代・終戦から引き揚げまで・漫画との出会い
第2章 1958〜72年
結婚・デビュー・『キャプテン』連載開始
第3章 1972〜79年
『プレイボール』連載開始・締め切りとの闘い
第4章 1979〜82年
休筆期間
第5章 1982〜84年
カムバック・最後の日々
第6章 1984年
ちばあきおの死
第7章 2017年〜
ちばあきお再び
第8章 2022年2月
ちばてつやが語る、ちばあきお
あとがき
年表
<著者プロフィール>
【千葉一郎】1975年東京都生まれ。ちばあきおの長男。現在はちばあきお作品の企画・管理をするちばあきおプロダクションの代表を母より引き継ぎ、父の作品の商品化プロデュースに携わる。
【ちばあきお】本名:千葉亜喜生。1943年旧満州・奉天(現中国遼寧省瀋陽)生まれ。長兄ちばてつやの影響を受け漫画家を志し、1967年『サブとちび』(なかよし)でデビュー。1972年 『キャプテン』(月刊少年ジャンプ)が大ヒット。続く『プレイボール』(週刊少年ジャンプ)も併せて野球漫画の新境地を開く。1977年両作品で第22回小学館漫画賞を受賞。1984年逝去。享年41。