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主権なき平和国家地位協定の国際比較からみる日本の姿

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著者

著者:伊勢崎 賢治著者:布施 祐仁

あらすじ・概要

オスプレイ墜落や米兵婦女暴行事件に対して日本はなぜ何もできないのか。

元国連PKO幹部の紛争解決人・伊勢崎賢治と、南スーダンPKO日報問題の仕掛け人・布施祐仁が、戦後から現在まで「占領状態」が続く主権なき「日本」の核心を突く!

ドイツ、イタリア、韓国、フィリピン、アフガニスタン、イラクの駐留米軍と日本における米軍の地位を徹底比較。他国はアメリカとの地位協定改定を実現し、主権を回復してきた。なぜ日米地位協定は1960年の締結以来一度も改定されてこなかったのか。

自国のことを自国で決められない日本。
地位協定を改定して主権を回復しなければ、憲法改正の議論をしても仕方がない!
巻末には、アメリカが外国と地位協定の交渉を行う場合の戦略と課題について、赤裸々に書かれた政府機関である国際安全保障諮問委員会の報告書の概要を掲載。

保守/リベラル、改憲/護憲を問わず、日本を考えるすべての人にとって、いまこそ必読の書。

【目次】
序章 主権にあいまいな国
第一章 刑事裁判権
政府が言う「日本が韓国やドイツより有利」というのは本当か
第二章 基地管理権
米軍の運用に日本政府の権限が及ばないのは当然なのか
第三章 全土基地方式と思いやり予算
日本のアメリカへの貢献は不十分なのか
第四章 国連PKO地位協定
日本は特権を享受するだけで責任を果たさなくてよいのか
第五章 日米地位協定改定案
改定を実現するために何をすべきか
巻末資料【アメリカ国際安全保障諮問委員会「地位協定に関する報告書」概要部分】

【著者プロフィール】

伊勢崎賢治(いせざき けんじ)
1957年、東京都生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了。インドに留学中、現地スラム住民の居住権をめぐる運動に関わる。国際NGOで10年間、アフリカの開発援助に従事。2000年より国連PKOの幹部として、東ティモールで暫定行政府の県知事を務め、2001年よりシエラレオネで国連派遣団の武装解除部長。2003年からは、日本政府特別代表としてアフガニスタンの武装解除を担った。現在、東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授。著書に『武装解除 紛争屋が見た世界』(講談社現代新書)、『本当の戦争の話をしよう 世界の「対立」を仕切る』(朝日出版社)など多数。

布施祐仁(ふせ ゆうじん)
1976年、東京都生まれ。ジャーナリスト。『平和新聞』編集長。福島第一原子力発電所で働く労働者を取材した『ルポ イチエフ 福島第一原発レベル7の現場』(岩波書店)にて平和・協同ジャーナリスト基金賞、日本ジャーナリスト会議によるJCJ賞を受賞。著書に『日米密約 裁かれない米兵犯罪』(岩波書店)、『経済的徴兵制』(集英社新書)。