書誌情報
随筆/ノンフィクション/他
夕陽に赤い町中華
ご購入
著者
あらすじ・概要
安くてボリュームたっぷりで昭和の胃袋を満たしてくれた町中華。
特別な味でないのにクセになり、通いたくなる店、個性的な店主たち。
中華なのになぜオムライスがあるのか。なぜ戦後に増え始め、なぜ常連客に愛されるのか。
町中華探検隊・隊長であるブームの火付け役が、数百軒を訪ね歩いた経験から描ききる、町中華の来し方行く末。
アメリカの小麦戦略や、化学調味料ブーム、つけ麺で人気の『大勝軒』の復刻メニューのエピソードなども交えて、昭和を生きた男たちなら誰もが持っている記憶の琴線に触れる。
消えつつある食文化の魅力あふれる1冊!
椎名誠さん推薦!
「そうだ。おれたちはこんな黄金ラーメンでぐんぐん育ってきたのだ!」
(目次より)
第一章 町中華はどこからきたのか~もろびとこぞりて
(一)人形町の『大勝軒』に見る戦前からの流れ
(二)地方から東京へ 『下北沢丸長』に見る戦後の流れ
(三)引揚者の参入で大陸の味が合流した
コラム1 町中華店名考
(四)日本人の食生活を変えたアメリカの小麦戦略
(五)町中華の味を決定づけた“化調”の流行
第二章 町中華の黄金期~ワリバシは踊り、鍋は炎に包まれた
(一)出前のバイクが町を走る
(二)メニュー研究:“最強打線”と“三種の神器”が奇跡の合体
(三)絶頂の八〇年代、ギターを中華鍋に持ち替えて
第三章 町中華よ何処へいく~太陽はまだ沈まない
伝説の人・山岸一雄の味を求めて~「お茶の水、大勝軒」の挑戦
コラム2 残っている町中華はなぜつぶれないのか
【著者プロフィール】
北尾トロ(きたおとろ)
ノンフィクション作家。1958年、福岡県生まれ。2010年にノンフィクション専門誌『季刊レポ』を創刊、15年まで編集長を務める。2014年より町中華探検隊を結成。また移住した長野県松本市で狩猟免許を取得。猟師としても活動中。
著書に『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』(文春文庫)、『山の近くで愉快にくらす』(信濃毎日新聞社)、『欠歯生活』(文藝春秋)など多数。
共著に『町中華とはなんだ』(角川文庫)、『町中華探検隊がゆく!』(交通新聞社)などがある。