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集英社新書
国家と記録 政府はなぜ公文書を隠すのか?
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あらすじ・概要
公文書は歴史の記述に不可欠であり、後世の政策選択のためにも参照されるべき国民共有の知的資源。そして、国民の知る権利や行政の説明責任を担保するものです。このような理由から公文書管理法は制定されましたが、この数年来、その法の精神を裏切るように、皇室会議の議事録未作成、自衛隊日報の隠蔽、統計偽装問題が起き、森友・加計問題等、公文書が意図的に記録されず、隠蔽、改竄される事態が続発しています。情報公開法と公文書管理法があるにも関わらず政府が公文書を恣意的に作成せず、破棄したり、隠したりする理由は何なのでしょうか。本書はこの問題を概観し、あるべき公文書管理体制を展望します。◆主なトピック◆◎政府の統計がおかしい◎金融庁報告書問題◎新自由主義時代の情報公開と公文書管理制度◎公文書管理法はなぜ骨抜きにされるのか◎森友学園問題の再燃◎文書「改竄」と民主主義の危機◎文書主義と公文書管理法◎イラク日報問題に見る公文書管理の歪み◎加計問題に見る公文書公開のあり方◎皇室会議の議事録未作成◎電子メールは行政文書か◎対談 情報公開と公文書管理の制度をどう機能させるか 三木由希子氏(特定非営利活動法人情報公開クリアリングハウス理事長)
はじめに
序章 新自由主義時代の情報公開と公文書管理制度
第一部 公文書の危機(第一章 森友学園問題の再燃
第二章 文書「改竄」と民主主義の危機
第三章 政策決定過程の文書を残すことの意義
第四章 イラク日報問題に見る公文書管理の歪み
第五章 加計問題に見る公文書公開のあり方
第六章 愛媛県公文書管理条例の問題点)
第二部 公文書管理をどうすべきか(第七章 皇室会議の議事録、昭和天皇「独白録」
第八章 宮内庁宮内公文書館
第九章 行政文書の管理に関するガイドライン改正
第一〇章 電子メールは行政文書か
第一一章 政府の公文書管理適正化の取り組みをどう考えるか)
第三部 未来と公文書(第一二章 行政文書の定義から外れる「歴史的文書」の保存問題
第一三章 安曇野市文書館の開館
第一四章 地方公共団体の公文書管理問題を考える
第一五章 アジア歴史資料センター)
第四部 対談 情報公開と公文書管理の精度をどう機能させるか 三木由希子×瀬畑源
おわりに
参考文献