あらすじ・概要

すべては三沢の地からはじまった――。競馬記者の小林は、異色な経歴の競走馬トナミローザに興味を持つ。取材を進めるうち、日本で初の民間洋式牧場が青森の三沢にあった事実や、歴史の狭間に埋もれた偉人・廣澤安任の存在を知る。さらに、敬愛する寺山修司との意外なリンクも。競馬黎明期からの血統を継ぐトナミローザ、その陣営の真の狙いも次第に明らかに。時を経て連なる人の想いは海をも越えて一頭の競走馬に託される。史実に基づき、日本競馬の未来を照らす物語。「寺山修司没後40年記念認定事業」の一冊！

プロローグ
一　背の高い女
二　血統の記憶
三　障害騎手
四　ターゲット
五　競馬の祭典
六　斗南藩の面影
七　アクシデント
八　二刀流
九　リスタート
十　リトルデリー
十一　遺伝学者
十二　エリザベス女王杯
十三　中山大障害
エピローグ