書誌情報
集英社文芸単行本
水の匂いがするようだ 井伏鱒二のほうへ
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あらすじ・概要
【第17回角川財団学芸賞受賞作】井伏鱒二、生誕120年。本作では、初期から晩年までの作品を貫く、「魚」「水」「釣り」というモチーフが、いかに井伏にとって生の本質を形作っているかを明るみにし、井伏の作品群が21世紀の読者にとって思いがけないほど新鮮で強い感動を与えるにちがいないことを見事に描き出す。「おれは、勉強しだいでは、谷崎潤一郎にはなれるけれども、井伏鱒二にはなれない」と太宰治が評した作家の新たな魅力を見つけよう。僕たちの新しいイブセがはじまる。
1 魚を尊ぶひとの芸術
2 鱒二は修業中です
3 ドクトル・イブセの翻訳教室
4 架空の日記の謎
5 こころ悩めば旅にいでよ
6 戦場のドクトル・イブセ
7 水のほとりは命のただ中
8 宝さがしの旅
9 田園に帰る
あとがき
すばる掲載