2021.04.15

シェア

アスリートたちの素顔を伝えるパラスポーツ応援サイト「パラスポ+!」

 

“集英社ならでは”の視点でパラスポーツの魅力を伝える

「あらゆる年代に向けて、パラスポーツ(※)の魅力や楽しみ方、応援するための情報を発信したい」と、集英社が2017年8月10日にリリースしたポータルサイト「パラスポ+!」。立ち上げのきっかけは、東京都が運営するパラスポーツの応援プロジェクト「TEAM BEYOND」でした。「若い世代にもパラスポーツを広めたい」というTEAM BEYONDの相談を受け、「non-no」、「MEN’S NON-NO」、「MORE」といった各誌で若い世代の読者に向けて情報を発信し続けてきた“集英社ならでは”の視点でパラスポーツを捉え、コンテンツを提供できるのではないかと考えたからです。

一方、集英社としても、2020年に向けてパラスポーツ支援に積極的に貢献したい、社会活動の一環としてのメディア立ち上げは新しい試みとなる、といった思い・狙いがあり、「パラスポ+!」が実現しました。

リリース当初は「non-no」、「MEN’S NON-NO」、「MORE」がそれぞれのアプローチでパラスポーツにフォーカスした記事を誌面に掲載し、「パラスポ+!」サイトに転載したものをTEAM BEYONDへ提供していました。その後、集英社のスポーツメディア「Sportiva」に掲載されたパラスポーツの解説記事を再編集したものや、「週刊ヤングジャンプ」と「Sportiva」の共同編集による「パラリンピックジャンプ」の内容を一部編集して掲載するなど、3年以上にわたってサイトを運営していくなかでコンテンツの幅が徐々に広がってきました。さらに現在は独自のコンテンツに力を入れるなど、「パラスポ+!」でしか読むことのできない記事が集まったサイトへと成長しています。

※パラスポーツ(障がい者スポーツ)
障がいがあってもスポーツ活動ができるよう、障がいに応じて競技規則や実施方法を変更したり、用具等を用いて障がいを補ったりする工夫・適合・開発がされたスポーツのことを指します。

等身大のアスリートにフォーカスした「パラスポ+!」オリジナル企画

2019年12月から連載がスタートした「パラスポ+!」のオリジナルコンテンツ「BREAK THE LIMIT」では、走り幅跳びからパラトライアスロンに転向し自身4度目となるパラリンピック出場を目指す谷 真海選手にスポットをあてています。ITU(国際トライアスロン連合)パラトライアスロンワールドカップ東京大会のレポートから始まり、同世界選手権のグランドファイナルに出場するためスイス・ローザンヌに渡った谷選手を追うドキュメンタリー映像も。

ひとりの選手にクローズアップし、テキストや写真、動画でその日常を含めた魅力を伝えるオリジナル企画は、今後も「パラスポ+!」として力を入れていきたいコンテンツのひとつです。

パラリンピックを目指すアスリート同士の対談企画「パラアスリート オンライン対談」は、“コロナ禍でもできる取材”を模索し生まれたコンテンツです。異種アスリート同士がときに真剣に、ときにユーモアを交えながらやり取りする内容は「パラスポ+!」でしか読むことができないオリジナル。こちらも「BREAK THE LIMIT」同様、パラアスリートの素顔を伝えるコンテンツとして今後も力を入れていきたい企画です。

共生社会の実現に寄与できるようなコンテンツづくりを目指す

「あらゆる年代に向けて、パラスポーツの魅力や楽しみ方、応援するための情報を発信したい」と立ち上げた「パラスポ+!」は2021年8月に4周年を迎えます。それまでパラスポーツやパラアスリートに触れる機会がなかった編集スタッフが、「パラスポ+!」をきっかけに試合を取材・観戦するようになって強く感じたのは「実際に観るまでは知らなかったパラスポーツの迫力や楽しさを、多くの人に体感してほしい」ということ。そのために、若い世代を読者にもつ各誌との連携や、アスリートを身近に感じられるような“素顔を伝えるコンテンツ”の発信を今後も継続していきたいと考えます。

また、東京2020大会のビジョンにも掲げられている「多様性と調和」に根差し、共生社会の実現に寄与できるようなコンテンツづくりも「パラスポ+!」は目指しています。手をまったく使わずに履くことができるハンズフリーシューズの紹介記事や、障がいや人種差別、貧困と逆境など、ダイバーシティ&インクルージョンを扱った作品が無料配信された映画祭の紹介記事など、スポーツにかぎらずファッション、アート、カルチャー、ライフスタイルといった広い分野にわたり、障がいをもつ人・もたない人が共に楽しめるような情報の発信にも力を入れていきたいと考えます。

ハード面のバリアフリーだけでなく、心のバリアフリーも広く浸透させたい。野球・サッカー・テニスといったスポーツが並ぶなかに、車いすバスケットボールのようなパラアスリートが行なう人気のスポーツが入る社会にしたい。そのためには何ができるのか、何をすべきか──「パラスポ+!」の挑戦は続きます。

一覧に戻る