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書誌情報

集英社オレンジ文庫

双蛇に嫁す濫国後宮華燭抄

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著者

著者:氏家 仮名子装画:田村 由美

あらすじ・概要

2022年集英社ノベル大賞〈カズレーザー賞〉受賞!
皇帝と妃、双子同士の結婚。圧倒的スケールで描かれる、激動の中華王朝婚姻劇!!

草原の民アルタナの娘、シリンとナフィーサ。異母姉妹ながら共に育ち、容姿も双子のように瓜二つの2人だが、シリンは活発で弓と騎馬が得意、ナフィーサは気が優しく刺繍と料理を愛する。ある日、族長である父はシリンとナフィーサを本当の双子に仕立て上げ、南方の大国・濫に輿入れさせることを告げる。濫国は双子信仰が盛んであり、折しも現在の皇帝も双子だった。その彼らが、双子の娘を後宮に探し求めているというのである。
草原の和平のためアルタナを離れ長い旅の末、濫国の王城・永寧宮にたどり着いた偽りの双子姫。シリンは弟帝の暁慶の後宮に迎え入れられ、「杏妃」なる名を与えられるが、初夜の床にて「私は永劫、お前を抱くつもりはない」と言い放たれてしまう。故郷の花嫁衣装も、名前も、全てを奪われ、体を繋がぬまま濫の妃となったシリンの運命は、やがて濫国とアルタナを巡る、大いなる時代の奔流に呑み込まれていく――。