書誌情報
小説/戯曲
さざなみの彼方
著者
あらすじ・概要
澤田瞳子氏 絶賛
「ただ、心から愛しただけだった。乱世を生きた人々の哀しいほど澄んだ思いが、時代を越えて我々の胸を強く締め付ける」
時は戦国。茶々(淀殿)は幼い頃、住んでいた城を信長に落とされた。
父が自害に追いやられるも、生まれた時から共に育ってきた大野治長に守られ、逃げることができた。
治長は茶々を一生守ると誓い、茶々も彼にそばに居てもらいたいと願う。
その後、ふたりは柴田勝家の元に身を寄せたが、今度は秀吉に城を攻められ、茶々の母が自害する。
そして二度目の落城を経験した茶々は、秀吉に側室になれと言われてしまい……。
二度の落城。許されぬ裏切り。家康の脅威。
運命に翻弄されながらも、互いを思い合う茶々と大野治長の姿を描く、歴史恋愛小説。
【プロフィール】
佐藤 雫 (さとう・しずく)
1988年、香川県生まれ。2019年、「言の葉は、残りて」(「海の匂い」改題)で第32回小説すばる新人賞を受賞してデビュー。